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つなげ、新茶バトンリレー。今しか味わえない!2022年産新茶を 茶畑からいち早く届けたいっ【#おいしさの秘密 #茶畑】

2022年3月 とある日。静岡県牧之原市にある伊藤園研究所の会議室にて…

「九州の動きはどうですか。」

「今年は寒かったので、昨年に比べれば少しタイミングは遅いですが、着実に蓄えてきています。」

「それは楽しみですね。もう少し様子を見ましょう。」

「既に、現地にこちらから送り込んでいますので、今後もしっかり報告します。」

「引き続きお願いします。続いて、静岡の方はどうですか。」

何やら怪しげな会話を聞いてしまった、お茶実。
居ても立っても居られない!ここでも飛び込み取材します。

「たかがお茶、されどお茶」
お茶の可能性を信じ、困難に立ち向かった人たち。 

一年に一度の大一番!ついに待ちに待った、’’新茶’’の季節がやってきた!

冬の間に養分を蓄えたお茶の葉の新芽が今年最初に芽吹く、まさに今が緑茶にとって、旬の季節であり、この時期にしかとれないのが新茶です。

新茶は、昔から縁起の良い「初物」として親しまれてきました。今の時期の茶畑は、青々と広がっており、清々しい爽やかな香りの風が吹いています。

伊藤園も毎年、新茶リーフ製品を発売しています。新茶は、その年のその時期にしか味わえない逸品です。この時期にしか収穫できない新茶だからこそ、茶畑から製品発売に至るまでには、通常とは異なる苦労の裏側があります

今年一番のおいしさをMAXにしてお届けするため、わずか2週間足らずという短期間でバトンリレーのごとく、新茶を茶畑から店頭にまで繋いでいくのです。そこには、新茶バトンリレーに携わる多くの人の尋常ではない緊迫感が漂っております。 

季節は春めき、少しずつ暖かくなってきた頃、、、

遡ること、3月中旬頃。毎年この頃から始まるのが新茶会議(冒頭の会話は新茶会議で怪しい密会ではございません)。

社内から、新茶の商品に携わる担当者たちが集まります。そこでは、およそ数週間前から現地に滞在する仕入担当者からの進捗情報を共有します。毎年異なる出来栄えに合わせて、臨機応変にスケジュールを組みながら、即座に動けるよう生産体制を備えるのです。

とある日・・・早速お茶美も、新茶会議に同席。

とある日の新茶会議の様子

白鳥(生産計画担当):
「九州の新茶の様子はどうでしょうか。新茶初取引はいつ頃でしょうか」

黒田(仕入れ担当):
「現地からは、今年の冬は冷え込んだため、新茶の伸び具合は昨年に比べると少し遅い傾向にあるとのこと。鹿児島での新茶初取引は、4月6日となりそうです。」

白鳥(生産計画担当):
「こちらへの新茶の受け入れが昨年より少し遅くなりそうということですね。それでは、4月25日が発売日ですので、早速この情報を持ち帰って、包装生産計画担当の大山さんと、焙煎加工日、袋包装日、出荷日などの仮日程を組ませて頂き、連絡します」

丸幸(商品開発担当):
「ありがとうございます。それでは、茶葉仕上げ製造担当の萩原さん、今年の新茶に臨機応変に対応できるよう、うまみの乗り具合、葉の柔らかさを想定しながらどんな火入れアプローチをとるか事前に打ち合わせしておきましょう。」

萩原(製造担当):
「そうですね。今年も緊張する時期がやってきましたね」

お茶実:
「あ!あの時の火入れの匠で知られている萩原さんじゃないですか!お会いできて嬉しいです。」

▼火入れの匠 萩原が登場するのはコチラ
「鮮度がある」火入れって?!【#匠の技】


新茶買い付けイメージ

お茶実:
「そもそも鹿児島での新茶の初取引が4月6日なのに、全国発売が25日?!それって間に合うのですか?!」

丸幸(商品開発担当):
「通常の商品だと想像できないよね…笑。だから、こうして定期的に会議で進捗を確認しながら、みんなで連携することがとっても重要なんだよ」 

いち早く、おいしい新茶をお届けしたい!!

お茶実は早速、東京の伊藤園本社に戻り、素朴な疑問を商品企画担当の直島にぶつけてみた。

お茶実:
「どうしてそんなに、早く発売するのですか。毎年異なる新茶前の冬の気温の変化や天候によって、新茶を摘み取れるタイミングが直前まで分からないから大変だって聞いたけど、発売日をもっと後にするのではダメなんですか?」

直島(商品企画担当):
「確かにお茶実ちゃんが言う通り。でもね、どうしてそんなに急いでいるのかというと・・・。一般的に新茶は八十八夜(5月2日頃)のイメージが強いけど、鹿児島県など九州の一部地域では静岡よりも気候的に暖かくなるのが早いから、4月から新茶が摘み取られ始めるんだ。私達はお客様に、いち早く全国に旬の新茶をお届けしたい!という想いから、発売時期を見極めて最短日に設けているんだよ。ゴールデンウィークまでに間に合わせて、集まったご親戚やお友達と一緒に、新茶を味わってもらうのも狙いなんだよ。」

お茶実「なるほど!みんなでおいしい新茶を飲んでいただきたいですね。」

それを聞いたお茶実は、ますます発売日が待ち遠しくなったのでした。

事前火入れ打ち合わせ中の様子

いよいよ新茶バトンリレーのスタート!

4月中旬のとある日、お茶実のもとに一本の電話がありました。

九州にいる仕入担当の岩堀:
「お茶美ちゃん、お〜いお茶新茶にぴったりな新茶の買い付けが終わったから、もう静岡の相良工場に届くよ」

お茶実:
「いよいよですね!今年の新茶はどうですか。買い付けでお茶の葉選びのポイントってありますか。」

岩堀:
今年は、冬の冷え込みもあって、お茶の葉もしっかりと休眠が取れていて、しかも春先の天候にも恵まれていたから、品質に申し分ない新茶になっているよ。お~いお茶新茶用として、選び方のポイントは、お茶のうまみもあって、急須で淹れた時のお茶の色がしっかりと出るような茶葉を仕入れるように心掛けたことだよ。」

お茶実「しっかり寝て養分を蓄えた新茶なんですね!そんな新茶早く見てみたい!」

好奇心旺盛のお茶美はまたもや居ても立っても居られず、またもや静岡の相良工場に飛んでいきます。丁度その時、新茶を積んだトラックが鹿児島から相良工場へやってきました。

お茶実:
「あのトラックには、岩堀さんが買い付けた鹿児島の新茶がたくさん詰まれているんだね。ワクワク。茶葉受け入れ物流担当の大束さん、いよいよ始まりますね。」

大束(茶葉受け入れ物流担当):
「今年もこの季節がやってきたなって思うね。仕入部からは、この日のこの時間に入るからって電話が入り、新茶が届いたら届いたで製造部からは早く!って連絡くるし、慌ただしくてお祭り状態(笑)。

届いた新茶(荒茶)は、受け入れ検査をして、すぐに仕上げ工程(乾燥・香りづけ)にまわします。

そして、ここからが火入れの匠の緊張の瞬間。いよいよ仕上げ加工です。ここでは、匠の技によって新茶の鮮度ある香りと旨みを引き出します

火入れの匠・製造担当の萩原

お茶実:
「まだ始まってないのに、何をしているのですか?」

萩原(製造担当):
「火入れする前の茶葉の状態で、まずは今年はどんな新茶か、葉色・重さ・液色・香り・味を五感で感じ取っているんだよ。まさに初めましてだからね。この感覚を掴んで、いざ本番で、適切な温度・時間をこまめに調整しながら、新茶ならではの鮮度のある香りと旨みを引き出すんだ。」

そうこうしている内に、火入れが始まると、現場は一瞬にして緊張した空気に変わります。茶葉を手に掴んで、茶葉の温度を手のひらで感じ、香りを嗅いだり、お湯にさしては、香りや味のチェックを慎重に行い、香りや味の変化を見逃しません。

お茶実:
「なんだかとっても忙しそう、、、でも、とっても心地よいお茶の香りがしてきた!」

▼荒茶加工(1次加工)についはコチラ

▼仕上げ加工(2次)についてはコチラ

そして、翌日お茶実は呼ばれた部屋に行くと、昨晩仕上げ加工した新茶の茶葉がずらりと並べられている光景が飛び込んできました。

お茶実:
「これから何が始まるのですか?」

品質管理担当の樋口:
「これはね、昨日仕上げた新茶を再度品質チェックを行なっているんだよ。どんなに発売日まで急いでいたとしても、安心・安全な品質の商品をお届けるするためには、決してチェックを怠らないんだ。」

品質確認する樋口(検茶の様子)

ようやく、品質チェックを終えた新茶から、間を置かず包装工程へと移ります。2022年新茶デザインの袋へ次々と包装されていく光景にお茶実はくぎ付け。袋に詰められた新茶はここでも検査されながら、どんどんと段ボールに詰められていきます。

翌日の朝。さぁ、いよいよ出荷の時。お茶実も見届けます。

包装された新茶

そうして、「お~いお茶新茶」は全国各地の伊藤園営業拠点へと届けられ、
各拠点先の営業社員がいち早く、みなさまのお近くのお店に新茶をお届けします。

お茶実:
「本間さん、新茶をいち早くお店にお願いします!」

本間(町田支店 営業担当):
任せてください!熱いハートで新茶を、お届けします!

爽やかな笑顔で新茶を届ける町田支店 営業担当の本間

今年も無事に新茶バトンリレーはつながれ、

本日(4月25日)、2022年産お~いお茶新茶を発売する日を迎えることができました

2022年4月25日発売

今しか味わえない、うまみある今年の新茶を、ぜひ多くのお客様の手にとってもらい、楽しんでいただけることを願っております。


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